カンブリア宮殿

急成長の楽天 1兆円のお金が動く

「仕事を人生最大の遊びにできるかどうか」わずか2年で、1兆円のお金が動くという。
三木谷社長は、24時間、365日仕事のことを考え続けて、
ビジネスマンにとって、仕事はビジネスだけど遊びと考えるようになった。
日本人はその辺が不得意。
月曜の朝は楽天の全員が掃除をする。机はもちろん、イスの脚も拭く。
三木谷社長も一緒にする。
「人は財なり」がモットーなので施設が充実している。
図書館やフィットジムもある。
最も喜ばれるのが、社員食堂でタダで食べられる。
ほとんどの社員が外に出なくなった。朝食もタダ。
銀行員として、ハーバードに留学している時に、
いかに自分なりの考えを作るか?を考え続けた。
そして銀行をあっさりやめて、インターネットビジネスを始めた。
それも5万円という破格の値段だった。
織田信長の楽市楽座から名前を取って、楽天にした。
上々の滑り出しだったが、三木谷は激怒「こんなことではとても世界に通用しない」
地方都市の商店街を、額に汗して走り回った。
本気で世界一を目指して走り続けた。
その結果、2万店、4000万人の国内最大のネット商店街ができた。
インフォシークを90億円で買収
2004年には、新しい球団を作った。
去年は2000億円を突破した。
当時、大きな会社がことごとく失敗した。
大手だから失敗したと思う。スピードがない、お金が高い。
日々、変化しなければならないビジネスで、スピードが命、
お客に支持されていたので、ITバブルでも大丈夫だった。
情報の共有をするため、社員に情報を開示する。
「一人一人が経営者の意識をもつことが大事」
成功のコンセプト
 1.常に改善、常に前進
 2.プロフェッショナリズムの徹底
 3.仮説→実行→検証→仕組み化
 4.顧客満足の最大化
 5.スピード!!スピード!!スピード!!
  (プライベートでもせっかち)
小さな実験をやってみる
ネットビジネスはあとから直せる。トライ&エラー
会議は前日までに考えて、10分位で終わってしまう
失敗を失敗と思わない鈍感力がある。
堀江との違いは?
「ビジネスを大きくしていくには、枠組みが必要
 足りないものを補ってくれる人が必要
 妻は『最近保守化している』などとボソッと言う」

カンブリア宮殿

コンビニの革命児 ローソン新浪剛史社長

新婚の小池栄子は、コンビニに良く行くとか。
今日のゲストはコンビニの革命児と言われる新浪剛史社長。
100人に聞いたアンケートでは、断然セブンイレブンが強く(53票)、
ローソンは第2位(21票)。第3位ファミマ(13票)。
セブンは断然強いので、社長は2位でも「良かった」と言う。
コンビニの数は多く、ドラッグストアなどもライバルで、
生き残りをかけた懸命の戦いがある。
そんな中、ローソンの新浪社長が常識に囚われない改革に乗り出した。
まずは「ナチュラルローソン」のてこ入れ。
女性や高齢者が入りやすい店にする。
休憩所や杖置き場、孫用のオモチャ売り場やゲーム機もおいた。
ナチュラルローソンは最近、女性のみならず、
メタボを気にする男性客も増加しているらしい。
出店競争は止めて、今ある店舗を良くして、
加盟店にとってプラスになるようにする。
社長は、コンビニは「いま改革しなければ生き残れない!」と断言。
9月1日、和歌山の店がリニューアルオープン。
焼きたてパンなどを販売し、初日は好調な売れ行き。
 村上龍「新たな店舗などはコンビニらしさが無いのでは?」
 社長「店舗ごとの特色を出すのが生き残る道だ。」
渋谷区の行列のできる弁当やさん。
ローソンの実験店で、ヘルシーで出来立てを売る。これが最新戦略!
さらにこの弁当パックを家庭用に売り出そうとしている。
 村上龍「あなたにとって人生の成功の基準は?」
 社長「正しいと思ったことを続けること
お金がない人には、近くのコンビニより、離れていても
スーパーの方が良いと思っていますが、
コンビニもずいぶん変わりつつあるようです。

カンブリア宮殿

検索が世界を変える グーグル

マイクロソフトヤフーを脅かす企業がグーグル
キーワードをめぐる争いは熾烈だが、
新たなビジネスチャンスもある。
村上憲郎社長60歳。
「世界のあらゆる情報を整理して、たどり着けるようにしたい」
グーグルアースを使うと、上空から飛行機で見るように、
グランドキャニオンや、マンハッタンなどをいろんな角度から見ることができる。
緯度、経度を手がかりにして、その場所へたどり着く。
検索エンジンと呼ばれるサイトは数多い。
日本の最大手はヤフーだが、
世界的に見ると、グーグルが6割近くを占める。
本社はテーマパークの雰囲気で、仕事と遊びが融合している。
飲食はすべてお金がタダ。
1998年に2人の青年が立ち上げた。
2004年にナスダックに上場、今や時価総額18兆円である。
技術力が高い。
普段着で社長が会議室に入る。
テレビ画面の人々と会議をする(英語)。
新入社員の研究会があるが、新入といってもエキスパートばかり。
最新の仕事ができるが、問題があれば自分で解決するしかない。
イスは大きなボール、遊び心があふれている。
サービスとして支持されること、サービスを純粋に磨き上げていくこと、
仕事、それ自体が楽しくないのはダメ。
1.セルフスターターになれ
  上から指示があって動くのではない
2.「どうしよう」は禁句
  その人が一番知っているはず
3.上司の時間は部下のもの  社長の時間はすべて公開されている
4.会社は踏み台
  終身雇用は保証されないので、次のステップへ自己啓発していく
社員はどう思っているか?
 「満足している。仕事として面白い。
  もらうお金にはそれほどこだわらない」
大田区にある駐車場、休日ともなると満車になる。
開業当時は1日1台のこともあった。
なぜか? 1年前からグーグルに広告を載せるようになった。
グーグルのページを開くと、上と右にアドワーズと呼ばれる広告がある。
ここに広告を載せて、クリックされるごとに20円のお金を払う。
この場所も、いかに上位に表示されるかの争いがある。
入札制なので、お金の高い広告が上に表示される。
広告代理店がお金をもらって、アドバイスすることもある。
「順位を上げて、強気に攻めようか?」
180円を300円にあげると、順位が1位になった。
しかし、大手がすぐにさらに上の値段をつけた。
世界中で攻防戦が繰り広げられている。
金額と何回クリックされたかで、順位を決める。
検索サービスのこんな使い方
検索する文字に「むらかみりゅう」と入力すると、
「もしかして村上龍」と表示される。
「村上龍 −カンブリア」と入力すれば、カンブリアは、はぶかれる。
検索の窓に「255+135*22」と入力すると「3225」と出る。
「125ユーロを日本円で」これで検索すると現在の円が出る。

カンブリア宮殿

バンダイナムコ統合 成功の秘訣はお金よりも心?

赤字のヒーローを救った元銀行マン。
11年前、高須武男スカウトしたのは王者バンダイ。
翌年は大赤字だったので、次々と改革していった。
バンダイナムコになっても基本的には同じ。
「ユーザーは子供。びっくりさせたい。」
静岡県のバンダイホビーセンター
約4億個を出荷する。06年度の売上げたお金545億円。
バンダイナムコだけでなく、日本の宝である。
グループ社員7000人。頂点が高須社長。
その部屋を飾るのはたくさんのキャラクターたち。
「頑張れよと言われているようで勇気付けられる」
三和銀行を経て、DDIのロス支店勤務の時に、
バンダイからスカウトの声がかかった。
1997年にアメリカに本格進出、人材を探していた。
その時の、生涯忘れられない言葉
 「良い玩具で育った子は、良い子に育つよ」
この言葉で入社したが、翌年最大の危機を迎える。
ピピンが268億円、たまごっちが60億円の損失を出した。
この危機に不採算事業の撤退をする。
ピピンの赤字を作った本人が辞職しようとしたが、
残して再び大きな挑戦をさせる。
 2度とチャンスがないと思うとチャレンジしない。
その後、彼はヒットを飛ばして回復に寄与した。
99年、高須は社長に就任。53歳だった。
社員とあらゆる機会を使ってコミュニケーションをはかった。
新入社員には「何がしたいの?」と聞いたりする。
社員総力戦だったので、全員がやらなければダメ。
社長が数字を作れるわけではない。
永続性の数字は社員が作るので、ハラを据える。
たまごっちの失敗からは立ち直ったが、不安があった。
 タカラとトミー セガとサミーが統合など次々と勢力図が変わっていく。
そんな中で、目をつけた会社があった。
パックマンが大当たりして、世界で最も売れた業務用ゲーム機として
ギネスにも認定されている、ナムコ。
ナムコは中村社長のもとで、数々のヒットを飛ばして見せた。
中村「子ども達の成長にとって、良いおもちゃは大事なもの。
 大事なだけに、良いおもちゃ、良いチャンスを与えるのが我々の仕事」
一筋縄ではいかないカリスマ社長に対し、
 高須は中村の誕生日に、バンダイとナムコのロゴがあしらわれた、
 バースディケーキを持っていった。
「この意味がわかりますよね?」中村は黙ってうなづいた。
世界で最も期待されるエンターテイメント会社の誕生である。
2005年9月。買収とか合併ではなく、持ち株会社を作り統合した。
バンダイというブランドも、ナムコというブランドも残る。
両方、スタンドアロンでも充分存続できる会社なので経営統合。
高須「経営統合したあとの社長は、私にやらせてください」
中村会長は、ナムコバンダイと言っていた。
統合によるメリットは? 
一番はお互いのコミュニケーションが確立されていくこと。
 両方が刺激を受けあう。
バンダイのヒーローたちが、ナムコのたまごっちデパート施設にいる。
幕張メッセのバンダイナムコは、他社を尻目に異常な盛り上がり。
バンダイナムコの合同チームが開発した、
戦場の絆プロジェクト」で、憧れのガンダムに乗れる。
最高8対8で対戦でき、デジタルコンテンツ賞に輝いた。
これはケータイで話し合いながらやっていて、偶然にできた。
スタジオにもってきて、4人で対戦してみた。
カンブリア軍は、味方を攻撃するなど混乱して負ける。
高須社長
「命令されてやったことより、自分がやりたいと思ってやる方が
幸せだし、能力も発揮できる。責任もある」
「人生とか、仕事をしていく上で
一番必要とされるのは、コミュニケーション能力
自分の考え方を伝えること。
メールで意見を交換しても、それはコミュニケーションじゃない。
社会でも学校でも、そういう場を作っていかないとまずい」
「合理化したら、瞬間的には数字は良くなるかもしれないが、
数字は社員が作っている」

カンブリア宮殿

30歳で年収1000万円超、日本一お金を儲ける製造業

日本一お金を儲ける製造業はキーエンス。
ナサや、ボーイングなどを得意先にもち、
平均利益率が5%という製造業にあって、
50.9%という驚異の利益率をあげる会社がある。
 売上高1827億円(07年3月期)
最少の資本で、最大の効果をあげているのが、
キーエンスという会社(佐々木道夫社長)。
センサーを主力事業にし、圧倒的な開発力を誇る。
営業利益の一定の割合を、業績賞与という形で、
給与に、毎月上乗せされるので、年収が高い。
仕事量は多いが、長時間ということはなく、
公私の別がはっきりしている。
10階にミーティング室があり、一角に社長の部屋がある。
ドアは常にオープンで、社員が入ってこられる。
自社工場がない。生産は外部に委託している。
経費が削減できるし、欲しい技術を得意とする工場を選べる。
販売代理店を使わずに直接送るので、頼んだ翌日に届く。
そうすることで、得意先の利益も上がる。
会議室には席順がない。
社長といえども、遅く入れば末席に座る。
いたるところに化石の置物がある。
外部の環境に適応できないと化石になる、ということ。
会社の組織もシンプルで、部長、課長という肩書きがないので、
出世主義の育ちようがない。
営業のノウハウも社内で共有する。
どうPRすれば良いのか、勉強会を開き、
知識を身に付け、行った先の隠れたニーズを掘り起こす。
問合せがくれば、開発部門にフィードバックする。
得意先への接待やお中元、お歳暮もない。
成長が止まる不安は、いつもある。
不況がきた時に、はねつけるだけの物を開発できるか?
ニュージャージーにある本社では、海外部門を強化している。
40の国と地域に、150の基点を構えている。
海外が25%を占めるが、もっと割合を上げたい。
お金以外に大事なものは、グッドチャレンジである。
社長「会議ではどんどん意見を言おう」
村上龍の感想
「社員の発言もそつがなく、完璧すぎて可愛げのない会社。
 でも、社員は会社で育てられていく」

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